センター長挨拶

センター長挨拶

一般財団法人大原記念財団

メンタルケアセンター
センター長
角田耕也

一般財団法人大原記念財団清水病院は令和7年5月1日、大原医療センターと統合・移転し、同院にメンタルケアセンターを立ち上げました。
精神医療は、“入院中心の時代”から“地域中心の時代”に大きく変わってきています。以前は精神科の病気は治療が困難といわれ、限られた治療のみで長期入院せざるを得ない状況でした。しかし、近年の薬物療法をはじめとする治療のめざましい進歩もあり、最近は症状がずいぶんコントロールできるようになりました。社会資源も徐々に整備され、入院期間はかなり短くなり、症状がよくなれば退院し地域で生活する方々が多くなっています。現在は法律面や国の施策からも地域精神医療の推進が示されるようになりました。
メンタルケアセンターでは60床の精神科病棟を新築し入院治療を行っております。症状が顕著な時期のみ入院治療を行い、症状が改善したら外来通院に切り替えるよう努めております。また、地域で生活する精神障がい者の日常機能の改善等を目的としているデイケア「陽だまり」も、清水病院から移転し継続しております。さらに、大原医療センター回復期病棟、地域包括ケア病棟に入院中の患者さんのメンタルサポートにも取り組んでおります。
さて、ストレス社会といわれる今日、不眠症、うつ病、ストレスによる心の病気、アルコールの問題などが増え、メンタルヘルスの重要性が盛んに強調されるようになってきました。さらに高齢化社会に伴う認知症の問題、また事故や災害に伴う心のケアなど、精神科が診療、相談、ケアに携わる機会がますます増えてきています。メンタルケアセンターでは、これらの心の病に対応するほか、統合失調症、双極症などの精神疾患、パニック障害、強追性障害、摂食障害(拒食症、過食症)など幅広い年齢層の数多くの疾患に対して、薬物療法や精神療法等の治療を行っております。誰もが遭遇する心の不調、心の病です。何かございましたら早めにお気軽に受診していただければ幸いです。